学習支援に関する協定を締結し、握手を交わす品川区の浜野健区長(左)と東京学芸大の出口利定学長=品川区役所
東京学芸大学(東京都小金井市)と品川区は12日、経済的に厳しい家庭の子の学習や進路選択の機会を充実させる協定を結んだ。就学援助を受給する家庭の小学6年生40人を対象に学生が学習支援をするほか、同大付属竹早中(文京区)への入学枠も設ける。
学習支援は9月から始まる。大学貸与のタブレット端末を使って週2回70分、学芸大の学生がオンラインによる個別の学習支援をするほか、月1、2回程度、区内2カ所で対面で指導する。品川区で就学援助を受給する家庭の小6は500人近くいるとみられ、今後、希望者を募り、本人と保護者の面接や作文などで40人を選考する。
希望者は4人を上限に、付属竹早中へ通常の入学とは別枠で進学できる。学芸大は足立区や小金井市とも学習支援などの協定を結んでいるが、付属中への入学に別枠を設けるのは初めて。松田恵示副学長は「経済的に困難な家庭の子が付属中で学びたいと思っても、現状ではなかなかかなわない。そのような子たちの自己実現を支えるため、研究開発校としての役割を果たしたい」としている。