通常国会が閉幕した18日、民進党など野党4党は、安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人「加計学園」問題で関係者の証人喚問や閉会中の審議を改めて要求。政権側はこれを拒みつつ、「難癖」などと野党批判を展開した。
萩生田氏「難癖というのが正直な思い」 加計問題めぐり
特集:加計学園問題
民進党の蓮舫代表は東京都内で行った街頭演説で、「共謀罪」法成立をめぐる与党の手法を「大臣の答弁がどんなにいい加減でもサッサと強行採決」と糾弾したうえで、加計学園問題について「疑惑はどんどん深まった」と指摘。「参院予算委員会(での審議)はわずか3時間。衆院では開かない。今、国会を閉じて野党に議論の場所を与えない判断は、本当に正しいのか」と訴えた。
これに先立つNHKの番組では、野党4党が閉会中の予算委集中審議と、前川喜平・前文部科学事務次官らの証人喚問を求めた。共産の小池晃書記局長は「前川さんの証人喚問が真相を一番明らかにする確かなやり方だ」と語った。これに対し、自民の下村博文幹事長代行は「前川さんが辞めた後に、ああだこうだと言うのはひきょうな話。すでに色んなところで(考えを)発しているから、いまさら国会で聞くようなことではない」。記者団には閉会中の審議について「今の段階でやることは、(党の)国会対策委員会も考えていない」と述べた。
文科省の再調査で関与が取りざたされている萩生田光一官房副長官は都内での街頭演説で「私が行政をゆがめたことは全くない」と説明。「都議選の前に党都連役員の私に少しでもダメージがあれば、自民党にダメージを与えることができるという政局で、難癖をつけられている」と不満をあらわにした。萩生田氏の後にマイクを握った下村氏も「自民に対するマイナスイメージをつくろうという野党の魂胆としか思えない」と同調した。