皇太子さまは17日夕、デンマーク首都コペンハーゲンの運河沿いを散策した。市民に英語で話しかけ、映画俳優と勘違いされる場面も。現地の人たちは日本の「クラウンプリンス」の突然の出現に驚きつつも、フランクに交流を楽しんだ。
【動画】デンマーク訪問の皇太子さま「相互理解のお役に立てば」
特集:皇室とっておき
現地時間の17日午後4時半過ぎ。カフェやレストランが立ち並び、多くの人でにぎわう港近くに姿を現した皇太子さまは、鈴木敏郎・駐デンマーク大使の説明の案内で運河沿いを20分ほど散策した。
皇太子さまは憩いの時間を過ごす現地の人らに自ら話しかけ、握手を交わすなど、積極的に交流した。
突然話しかけられた女性は当初、皇太子さまを映画俳優だと思った様子。興奮気味に「映画俳優に会うより良かった」と話していた。仲間とお酒を楽しんでいた集団から「楽しんでいますか」と英語で尋ねられた皇太子さまは「Yes!」と応じ、同席を勧められると、笑いながら「次の機会に」と切り返した。
トランポリンを楽しむ子供たちと触れ合ったり、男性からツーショットのセルフィーを頼まれて応じたり。男性は「すごくすてきな人で、デンマークの皇太子みたいに気さくだ」と話していた。
水上バスに乗った人たちに手を振りながら、自らデジタルカメラを取り出し、対岸の様子や運河を走るカヤックの撮影も楽しんだ。
宮内庁東宮職によると、皇太子さまが公式行事以外に現地の街を散策するのは珍しく、過去のアフリカやトルコ訪問などを除いてあまり例がないという。あらかじめ設定された接見などとは別に、一般の人々との交流を通してデンマークの文化に触れてもらおうと、皇太子さまに提案したという。散策後、皇太子さまは「色んな人と話ができて楽しかった」と話したという。(コペンハーゲン=多田晃子)