米軍空母艦載機部隊の厚木基地(神奈川県)から岩国基地(山口県岩国市)への移駐計画に関連して、国は山口県への交付金を現在の年間約20億円から増額する意向を示した。宮沢博行防衛政務官が20日、村岡嗣政知事を訪ね、伝えた。
増額されるのは、「再編関連特別地域整備事業」の交付金。米軍再編に伴い駐留する航空機が41機以上増えたことなどが交付の条件。2015年度に創設され、現在は山口県のみが受けている。
移駐は今年後半に開始の予定で、福田良彦・岩国市長が23日の市議会最終日に受け入れを表明し、その後、村岡知事も容認するとみられる。県や市は受け入れに際して、国に財政支援の拡充を求めてきた。
宮沢政務官は村岡知事との会談で交付金の増額について「前向きに検討する」と述べた。村岡知事は会談後、「思いを受け止めてもらった」と評価した。(山本悠理)