民進、共産、自由、社民の野党4党は21日、憲法53条に基づく臨時国会の召集を要求する方針を固めた。学校法人「加計学園」の獣医学部新設をめぐり、萩生田光一官房副長官の関与を示す新たな文書がみつかり、真相解明に向けた審議が必要と判断した。
憲法53条は臨時国会について、衆参両院のいずれかで4分の1以上の議員の要求があれば「内閣は、その召集を決定しなければならない」と定めている。4野党は22日に国会内で幹事長・書記局長会談を開き、賛同議員の名簿を添えた要求書を衆院に提出する。
通常国会は18日に閉会。野党側は閉会中の予算委員会の集中審議や、前川喜平・前文科事務次官の証人喚問について自民党に求めてきたが、いずれも拒否。政府に召集義務が生じる憲法の規定を使うことにした。ただ、憲法は召集期日を定めておらず、判断は内閣に委ねられる。2015年10月に野党が召集要求した際は、首相の外交日程などを理由に拒み、召集されなかった。