ニューエラボウルの試合中、ベンチから鋭い目でフィールドを見つめる北里大獣医学部3年のDB石野将彬
アメリカンフットボールの第15回ニューエラボウルが2日、神戸・王子スタジアムであった。
関西学生1~3部のオールスター戦で、両チームに本場米国の大学出身の4選手が加わるボウルゲーム。春のシーズンを締めくくる試合として2002年から開催されてきたが、いまや各校が独自に米国の大学と交流する時代となり、一定の役割は果たしたとして、今回が最後となった。関学大、関大、甲南大などにネバダ大ラスベガス校の選手が加わったブルースターズが、立命大、龍谷大、京大などにサンノゼ州立大などの選手を加えたホワイトスターズを47―24で下した。
米国人選手の豪快なブロックやランはさすがだったし、ブルーのWR(ワイドレシーバー)前田泰一(ひろかず、関学大4年)はホワイトの立命大の選手たちに牙をむき、気迫のこもったプレーを見せていた。ホワイトの主将を務めたWR近江克仁(よしひと、立命大4年)は第4クオーター序盤にファンブルして攻撃権を譲り渡す失態のあと、パスを捕ってからの鋭い走りで二つのタッチダウンを決めた。あの走りには、WRという最も失敗がはっきりするポジションながら立命でも主将を務める近江の覚悟を見た。
ただ今年の試合では、彼らの輝きの一方で、青森からやってきた男に心を動かされた。
このボウルゲームは、東日本大…