安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)の獣医学部の新設計画について、審査中の文部科学省の審議会が「高齢の教員が多い」などの課題を指摘していたことがわかった。3月時点の計画では、就任予定の約70人の専任教員のうち65歳以上が2割に上る見込みで、既存の大学の獣医学部と比べると著しく高い。
同学園の獣医学部新設の手続きに対して「加計学園ありきで進んだのではないか」などの指摘が出ているが、教育の質にも疑問が投げかけられていた形だ。
関係者によると、加計学園が3月に文科省に提出した非公表の獣医学部の新設計画には、専任教員に就任予定の72人のうち、最初の卒業生が出る開設6年後に65歳以上になる教員が15人、約20%いた。15人の多くは70歳以上になる。
文科省によると、大学の学部新設の際、実績ある教員を確保するため高齢の教員が多くなる傾向はある。一方、朝日新聞が獣医師養成系の学部・学科のある既存の16大学に取材したところ、いずれも定年は65歳以下。今年3月末時点で、65歳以上だったのは専任教員計666人中、再雇用されるなどした5人だけだった。獣医学部と同じく診療も受け持つ医学部の新設計画では、2016年開設の東北医科薬科大で8%、17年開設の国際医療福祉大で12%だった。
また、博士号については回答し…
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