ローザンヌで開かれたIOC臨時総会には、パリとロサンゼルスの招致関係者も訪れた=ロイター
国際オリンピック委員会(IOC)は11日、スイス・ローザンヌで臨時総会を開き、2024年夏季五輪に立候補しているパリ(フランス)、ロサンゼルス(米)の2都市から、28年五輪の開催地も同時に選ぶ案を承認した。2都市の同意を経て、9月13日の総会(リマ)で開催順を決める。24年パリ、28年ロサンゼルスが有力視される。
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巨額の財政負担などを理由に五輪開催に名乗りを上げる都市が減り、24年大会招致でも当初立候補していたローマ(イタリア)、ハンブルク(ドイツ)、ブダペスト(ハンガリー)が住民投票などで断念に追い込まれ、2都市しか残らなかった。このためIOCは選考方法の見直しを進め、通常なら大会7年前に決めるところを、過去に2度ずつ開催した実績を持つ両都市に振り分けることで、11年先までの保証を得ようとした。2都市の同意が得られなければ通常通りに決めるが、2都市はIOCの方針を受け入れる見通し。
2大会同時に決めるのは夏季大会では1921年に24年パリと28年アムステルダム(オランダ)を決めて以来。パリは1900年、24年以来、ロサンゼルスは1932年、84年以来、ともに3度目の開催となる。(ローザンヌ=稲垣康介)