世界選手権でのメダル獲得をめざす新チームの10人
新体操の日本代表(フェアリージャパンPOLA)の団体の新チームは、国立スポーツ科学センター(東京都北区)で13日に国内初の演技披露を行った。演技の内容とともに注目されたのが「誘惑」がテーマの新メイクだ。従来の妖精の羽のようなアイラインを、目尻をはね上げた猫のようなキャットラインに変更。色もモスグリーンを採用し、目元を大きく強調したのが特徴だ。
新体操は身長や手足の長さなど、見た目の印象も採点に影響する。1984年ロサンゼルス五輪代表だった山崎浩子強化本部長は「(リオデジャネイロ五輪後に結成された)新チームは身長が小さく、子どもっぽく見えるが、メイクで大人っぽくなったかな。レオタードに負けないきらびやかさを出したい」と効果に期待を寄せた。
リオ五輪代表だった主将の杉本早裕吏(日体大)は「(メイクの力も借りて)動きの大きさや躍動感ある演技を見せたい」と話す。
新チームは現在10人で世界選手権(8月29日~9月3日、イタリア・ペサロ)でのメダル獲得をめざして強化中。6月初めにスペインであった国際大会チャレンジカップでは種目別フープで強豪ロシアなどを抑えて優勝し、ロープ・ボールでも3位に入った。山崎強化本部長は「ミスなくやれれば、十分に戦える」と手応えを話している。
リオ五輪代表に比べると、小柄な選手が増えたが、一方で手具操作の技術や演技内でミスをカバーできる力を持つ選手がそろった。同強化本部長は「日本も含め、上位国が難度点で10点満点を出すようになり、出来栄えを問う実施点が勝負を決める。今後は演技の安定感が重要になっている」と世界の潮流を分析している。(潮智史)