ヒアリが見つかった場所の周辺に仕掛けた「わな」を回収する作業員=23日、神戸市中央区、水野義則撮影
強い毒を持つ外来種のアリ「ヒアリ」が国内で初めてみつかった兵庫県で、環境省や神戸市などが水際で食い止めようと対策に追われている。
23日午前、神戸市中央区のポートアイランド。コンテナヤードの沿道で、市職員や害虫防除会社の作業員がアリ捕獲用の粘着わなを回収した。5日前に仕掛けたもので、約450個。かかったアリがヒアリなのかを専門家が調べる。
ヒアリは5月26日、兵庫県尼崎市でコンテナから積み荷を出す際に通関業者が発見し、環境省に通報。今月9日にヒアリと判明した。同省と神戸市は、コンテナが保管されていたポートアイランドのコンテナヤードを調査。16日にアスファルトの亀裂部分で約100匹のアリを見つけ、18日にヒアリと確認した。
このヤードは住宅地から約1キロ離れ、一般の立ち入りも制限されている。市は封じ込めが可能と判断し、対策本部を置いた。
18日のうちにポートアイランド内の全戸にあたる約7500戸に注意を呼びかけるチラシを配布。ヤード周辺のほか、外国のコンテナ船が接岸する埠頭(ふとう)などに餌に毒を練り込んだゼリー状のベイト剤計約1万個を置いた。
ヒアリが中国・広州市の港から…