9月に発売される10代目シビックのセダン=東京都港区
ホンダは27日、新型「シビック」を9月29日に売り出すと発表した。2011年に国内販売を中止して以降、限定販売を除くと6年ぶりの復活となる。運転や見た目へのこだわりが強い自動車ファンに訴え、ブランド力を高めるねらい。ただ、消費者は実用重視の傾向を強めており、今後の戦略を左右する「試金石」となりそうだ。
シビックは、1972年発売の初代から数えて世界で計2400万台以上売れた。16年までに累計1億台が売れたホンダの四輪車の約4分の1を占め、ホンダの現役の車種としては最も歴史が長い。初代の改良型は米国の環境規制「マスキー法」を世界で初めてクリアしたCVCCエンジンを搭載。四輪車事業で後発だったホンダが海外で飛躍するきっかけになった。
売り出すのはセダンのほか、後部に窓と一体型の扉を備えたハッチバック、スポーツモデル「タイプR」。海外では15年秋の米国から順次、中国やタイなどでも販売を始めている。流線形の外観や加速性能などが人気を呼んで、北米では60万台以上売れる大ヒットとなり、16年にはセダンが「北米カー・オブ・ザ・イヤー」に選ばれた。
ただ、ホンダは月間の販売目標…