稲田朋美防衛相の辞任について記者の質問に答える安倍晋三首相=28日午前10時57分、首相官邸、岩下毅撮影
南スーダンの国連平和維持活動(PKO)の日報問題をめぐり、安倍晋三首相は28日午前、首相官邸で記者団に、稲田朋美防衛相からの辞表を同日受理したことを明らかにし、「閣僚が辞任することになったことについて、国民の皆様に心からおわび申し上げたい」と謝罪した。
首相は「稲田大臣から『日報をめぐる問題について、自らの責任において特別防衛監察を行い、全容解明を行ったうえで、再発防止策を講ずるとともに関係者の処分を行った。そのうえで防衛省のトップとして監督責任を取りたい、けじめをつけたい』との強い申し出があった」と説明。「大臣の意思を尊重し、辞表を受理することとした」と述べた。
首相の任命責任については「閣僚の任命責任については全て総理大臣たる私にある。国民の皆様の閣僚に対する厳しいご批判については私自身、真摯(しんし)に受け止めなければならないと思っている」と謝罪した。
日報問題をめぐる国会の閉会中審査については「国会からご要請があれば政府として対応していくことは当然だ」と語った。
また、首相は「安全保障には一刻の空白も許されない」として、岸田文雄外相に防衛相を兼務させることも明らかにした。