辞職の意向を述べる高橋都彦(くにひこ)市長=2018年5月23日、東京都狛江市役所
女性職員へのセクハラ疑惑で追及されていた東京都狛江市の高橋都彦(くにひこ)市長(66)は23日、市役所で記者会見し、セクハラを認めた上で「市政をこれ以上混乱させてはいけない」と正式に辞意を表明した。支援者と相談し、2週間以内に市議会に辞職を申し出る。
狛江市長に被害女性が実名で抗議文「もう我慢できない」
一転セクハラ認めた狛江市長、辞意 23日に記者会見
3月の市議会で疑惑を追及され、今月18日には副市長らからも辞職を求められたが、市長は「身に覚えがない」と一貫して主張してきた。21日の会見で改めて疑惑を否定すると、被害を受けた女性職員4人が「市長からセクハラを受けたことは事実」として実名で抗議文を提出。「今までは沈黙していたが、もう我慢できない」と事実公表と謝罪を求められ、一転、辞意を表明した。
市長は23日の会見で、「彼女たちがセクハラと思っているのであれば率直に謝る」「セクハラと認めざるを得ない」と述べる一方、抗議文で具体的に挙げられた「不愉快なメールを送られた」「腰に手を回された」といった個別の行為については「覚えがない」「記憶にない」と繰り返し、「自分のやったことがセクハラのレベルにあるという認識はない」とこれまで通りの主張を展開した。
辞職に伴う次期市長選について問われると「出馬は考えていない」と述べた。(河井健、平岡妙子、前多健吾)
【狛江市長辞任…