梅雨の間も暑い日が続く中、缶チューハイが売り上げを伸ばした酒売り場=千葉県松戸市のダイエー松戸西口店
今年も7月は暑かった。そんな中、全国的に売れているのが「涼しさ」を感じられる商品だ。扇風機やエアコンに加え、寝具など涼感グッズも好調。飲料各社は相次いで缶チューハイなどを増産している。財布のヒモはまだ固く消費全体では元気がないが、猛暑が少しだけ追い風になっている。
総合スーパーのイオンリテールでは、扇風機の売り上げが7月1~20日で前年の同じ時期より6割伸びた。これまでは2階の生活雑貨フロアに置いていたが、今年はより目立つように1階の食品フロア近くに移して売り場を拡大した。
家電量販のビックカメラでも、扇風機やエアコンの販売が昨年の2割増しで推移している。「かき氷器やアイスクリームメーカーなどの調理家電もよく売れる」と広報担当者。
布団の上に敷くと冷たい肌触りが感じられる寝具の販売も好調だ。イオンの「トップバリュ アイスコールド敷パッド」は前年の2・4倍の売れ行きだ。イトーヨーカ堂の「セブンプレミアム クール敷パッド」の販売も2割増えた。
アパレル大手の三陽商会では、汗をかいても洗える「ポール・スチュアート」の女性用ジャケットが好調だ。ウール製だが家庭で洗えるのが売り。7月は、昨年売っていた同機能の商品より売り上げが8割増え、さらに販売の拡大を見込む。
意外な商品も売り上げを伸ばしている。下痢止め薬の「正露丸」だ。製造販売する大幸薬品の広報担当者は「水分を取りすぎたり、クーラーをつけたまま寝たりすることで、胃腸に負担がかかっているのでは」。気温が23度から1度上がるごとに売り上げが5%伸びるという。
気象庁によると、7月は梅雨前…