米国の主な銃撃事件と銃規制の歩み
ラスベガスで起きた死者58人という米史上最悪の銃乱射事件を受け、米連邦議会では民主党議員が4日、銃規制法案を提出した。今回の事件でも使われた、全自動(フルオート)のように高速連射が可能となる装置を禁止するもので、銃規制に慎重な共和党からも容認論が出た。ただ、トランプ大統領はこの日、銃規制については口をつぐんだ。
ラスベガス銃乱射、ホテルの部屋に武器多数 英紙に写真
「ラスベガスの犠牲者には遅すぎるが、無辜(むこ)の民が犠牲者になるのを防ぐのに遅すぎることはない。今こそ、この法案を成立させる時だ」。サンダース上院議員(無所属)は4日、民主党のファインスタイン、ブルーメンソル両上院議員とともに記者会見で訴えた。
民主党が出した法案は、引き金を引くと1発ずつしか発射できない半自動小銃を、全自動で連射できるように改造できる「バンプストック」と呼ばれる装置の販売や譲渡、輸入、製造、所有を禁止するものだ。
今回、パドック容疑者が乱射したホテルの部屋から、バンプストックが12個も見つかった。1分間に45~60発発砲できる半自動小銃に取り付ければ、1分間に400~800発も撃てる全自動並みの性能に改造できる。現行法では全自動の所持は厳しく規制されているが、半自動は合法。もともと身体障害者のための装置として開発されたバンプストックも規制対象ではない。ネット上で50~300ドル程度で買える。
法案をまとめたファインスタイン上院議員は「なぜ銃器を戦場で使う武器に変えてしまうことを止められないのか」と強調。バンプストックが無ければ、今回のような多数の犠牲者を出すこともなかったと訴えた。
ただ、法案が成立するかは不透…