飲食店が集まる赤坂地区=東京都港区
東京・赤坂の飲食店などからみかじめ料名目で現金を脅し取ったとして、警視庁は23日、指定暴力団住吉会系組幹部の塩野谷寿之容疑者(50)=東京都港区南麻布1丁目=ら暴力団組員の男7人と、店に客を勧誘する「キャッチ」の添田尚史容疑者(51)=東京都文京区白山2丁目=ら男2人の計9人を恐喝容疑で逮捕し、発表した。9人の認否は明らかにしていない。
東京・赤坂でみかじめ料恐喝容疑 組員とキャッチら逮捕
「かわいい子いるよ」「キャバクラなら4千円」
キャバクラやガールズバー、外国人クラブ――。記者が11月上旬の平日夜に東京・赤坂を歩くと、店を勧める「キャッチ」と呼ばれるスーツ姿の男性たちが30~50メートルごとに立ち、繰り返し声をかけてきた。
勧誘に成功した客の飲食代金の3割程度がキャッチの取り分として店から支払われるという。客に複数の店を紹介する場合もあれば、特定の店専属の人もいる。キャッチ歴6年という男性(35)は「暴力団? 関わりもないし関わりたくもない。赤坂は平和な街なんで」と話した。
だが、警視庁の捜査で、一部のキャッチが暴力団のみかじめ料の徴収に関与していた疑いが浮上した。
捜査関係者によると、住吉会系組幹部の塩野谷容疑者らが、キャッチのまとめ役の添田容疑者を通じて飲食店の出店状況を把握。新規出店があると、添田容疑者本人や添田容疑者の配下のキャッチが店主に接触し、みかじめ料を要求していたという。「赤坂では払わないと商売できない。払った方がいいですよ」。拒むと店に客を紹介せず、悪評を流す場合もあったという。
店からのみかじめ料とは別に、…