湖北省武漢市の一部の大学の学生らが約8ヶ月ぶりに、中国各地から続々と学校に戻ってきている。人民網が報じた。
8月28日、青空が広がった武漢市の華中科技大学校内では、スーツケースを手に戻ってきた学生たちの姿がたくさん見られた。8ヶ月ぶりに戻ってきた学生たちがまずやったことは、「布団干し」だった。芝生に広げて干す学生もいれば、自転車や電動バイクの上に広げて干す学生も。さらには、布団の上に教科書や参考書を並べて天日干しする学生もいた。
学校に戻ってきたばかりの学生・王さんは、「寮のゴキブリやカビの生えた布団以外は、学校は普段通りで、武漢は何の問題もない」と笑って話す。
所狭しと布団が干された華中師範大学の校内(画像は取材対応者が提供)。
同校の東エリアと元宝山寮に足を運ぶと、日の当たる全ての所に所狭しと様々な色合いの布団が干されていた。寮の下に設置されている物干しはもちろん、道路脇のフェンス、運動場の花壇の柵までも、全て布団で埋め尽くされ、武漢市の各大学では「布団干し大会」が開催されているような情景が広がっている。
華中師範大学文学院の学部生・原紫玲さんは、「車で数時間かけて来て、校門が見えた時には、気持ちがとても高揚した。目の前にある普段通りの寮、冬場の温度設定になったままのエアコンなど、桂子山の中にある学校の全てが私たちをずっと待ってくれていて、帰ってきた私たちを歓迎してくれている」と話した。
一方、武漢大学では8月30日早朝、学部生のほか、修士課程と博士課程で学ぶ大学院生約400人が忙しく引っ越しをしていた。大学院生らは同キャンパスの信息(情報)学部の寮から、武漢臨空港経済技術開発区(東西湖区)の国家網絡安全(ネットワーク・セキュリティ)基地・網絡安全学院に引っ越しをして、新学期を迎えることになる。
国家網絡安全学院(画像は取材対応者が提供)。
今年9月、武漢大学と華中科技大学の学部生、修士課程、博士課程で学ぶ学生合わせて約1300人と、教職員約140人が、国家網絡安全学院に正式に移動する。「双一流」(世界一流大学・一流学科)に指定されている同2校の網絡安全学院はいずれも拠点を国家網絡安全学院に移し、共に一流のネットワーク・セキュリティ学院を作り、一流のネットワーク・セキュリティ人材を育成していくことになる。
国家網絡安全学院(画像は取材対応者が提供)。
戻ってすぐに実習に参加する学生
測量やトラクター運転の練習をしたり、お茶摘みをしたりと、華中農業大学に第一陣として戻ってきた学部生約6700人はここ数日、新型コロナウイルスの影響で実施できなかった実習の授業を受けていた。
測量の練習をする学生(撮影・蒋朝常)。
お茶摘みをする茶学クラスの学生(撮影・劉博文)。
摘んだ茶葉の重さを量る学生たち(撮影・劉博文)。
トラクターの運転の練習をする学生(撮影・蒋朝常)。
武漢は現在、気分新たに始業シーズンを迎えている。史上最も長い冬休みと夏休みを終えた武漢市の各大学には、学生が続々と戻ってきている。人の密集を回避させるため、湖北省の各大学は今年の秋学期開始に向け、時間や日、時期をずらして学生が戻ってくるよう手配しており、地域のリスク程度や学年ごとに学校に戻るよう計画して、管理を実施している。武漢大学や華中科技大学、華中師範大学、湖北大学などの大学は、学生がピークを避けて、日や期間をずらしながら学校に戻るよう計画している。(編集KN)
「人民網日本語版」2020年8月31日