Francfranc梅田店のルームフレグランス売り場。好みの香りやボトルを選べるコーナーもある=大阪市北区
部屋中に香りを広げるアロマディフューザー(拡散器)が人気です。ボトルを変えて、いろいろな香りを楽しめます。ちょっとお高いイメージですが、手頃な価格のものもあります。
きりとりトレンド 話題の商品を紹介
帰宅し、玄関のドアを開けると、甘い花の香りが漂う。ボトルに入ったオイルを、スティック(棒)が吸い上げるしくみで、火や電気は使わない。そのため、外出中も香りを広げ続けてくれる。最近は、部屋ごとに香りを変えて楽しんでいる。
大阪市北区のインテリアショップ、Francfranc(フランフラン)梅田店には、関連商品がそろっている。取り扱っているのは、ボトルの異なる17シリーズ。スティックの先端が花形になったものなど、デザインもさまざま。オイルにラメが入ったクリスマス用は、見た目も華やかだ。
20の香り、10のボトル、7種類のスティックを自由に組み合わせ、1400通りから商品を選べるサービスも、昨年から始まった。自分にぴったりのものが選べると好評だ。平野智也店長は、「男性でも、贈り物としてではなく、自分用に選ぶ人が増えた」。
輸入を手がけるアリオンによると、スティック式ディフューザーは、欧米や豪州などでは20年ほど前から売られ始めた。もともとはデパートなどで扱われる、1万円を超える高級な輸入品が主流だった。
2010年、日用品メーカーの小林製薬が参入した。広報担当者は、「1千円以下で、気軽にぜいたくができるように考えた」と言う。ドラッグストアでも買うことができる。有名花店とのコラボレーション商品など、今では4シリーズに増えた。16年度の売り上げは、11年度の約4倍になっているという。(金本有加)
天然精油で刺激控えめ
豪州ブランドJaye Niemi(ジェイニエミ)の「アロマ・リードディフューザー」は、天然の精油を混ぜて、刺激を抑えている。おすすめの「ラベンダーモンブラン」には、かんきつ系果実の香り成分を加えることで、薬草臭を抑えたという。希望小売価格は350ml入り1万260円。
小麦由来のアルコール
テラクオーレの「アロマディフューザー」は、全成分の2割以上に、有機原料が使われている。小麦が原料のアルコールを使い、化学成分を用いない。10月に香りを変えた「ラベンダー」には、2種のラベンダー精油とバラ水を配合している。250ml入り5400円。
本場・南仏の香料使用
Francfrancが9月に発売した「オードロワール ディフューザー」は、香水の本場として知られるフランス南東部のグラース産の香料を使っている。「グリーンティー&マグノリア」は、さわやかな緑茶の香りに花の甘さが加えられている。定価は180ml入り4800円。
バニラやバラ香る
小林製薬の「Sawaday 香るStick パルファム」は、ドラッグストアでも気軽に買うことができる。おすすめの「ノアール」は甘いバニラやサンダルウッド(白檀〈びゃくだん〉)に、バラやジャスミンの香り成分を加えた。店頭想定価格は70ml入り594円。
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価格は税込み。有名ブランドのうち、メーカーや代理店の広報におすすめを選んでもらいました
アリオンのバイヤー、山本智恵子さんに聞いた「おすすめの香り」は…
場所 おすすめの香りとその理由
玄関 ユリやラン、チューベローズなど。家の入り口には華やかな香りを
リビング・ダイニング ラベンダーなどの花、ハーブ、かんきつ系など。多くの人が好む
寝室 ラベンダー、ジャスミン、ウッディ(樹木)系。安らかな睡眠を促す
子ども部屋 ラベンダー、かんきつ系。子どもの鼻は敏感なのでやわらかい香りに
書斎・勉強部屋 レモンなどのかんきつ系。頭がすっきりする
(きりとりトレンド)