女子SPで演技する坂本花織=白井伸洋撮影
フィギュアスケートの平昌五輪代表最終選考会を兼ねた全日本選手権は21日、東京都調布市で開幕。二つの代表枠を争う女子ショートプログラム(SP)は今季シニアデビューした17歳の坂本花織(シスメックス)が73・59点を出し、首位発進。2位は4連覇を狙うエースの宮原知子(関大)で73・23点、3位は昨季世界選手権代表の本郷理華(邦和スポーツランド)で70・48点。
フィギュアSP首位の坂本、会場どよめく初の70点超え
初の70点台「点数合ってるかな?」坂本花織の一問一答
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昨年の全日本2位で16歳の樋口新葉(東京・日本橋女学館高)は、68・93点で4位。年齢制限で平昌五輪に出場できない15歳の紀平梨花(関大ク)はトリプルアクセル(3回転半)を決めて66・74点で5位。本田真凜(大阪・関大高)は3回転ループでミスがあり、66・65点で6位。昨季の世界選手権5位の三原舞依(シスメックス)はジャンプの転倒があり、64・27点で7位と出遅れた。
坂本は、三つあるジャンプ全てを基礎点が1・1倍になる演技後半に集め、出来栄えで加点を得る美しいジャンプをそろえた。演技を終えると、右拳を握りしめてガッツポーズ。「死にそうなくらい緊張していたけど、試合の時は落ち着いてできた」と語った。
宮原はジャンプの加点が少なかったものの、左股関節の骨折で長期離脱をしていた間に磨いてきたステップや表現面で高い得点を得た。「内容は良かったが、ちょっと緊張も入ったと思う。今まで以上に緊張した全日本だという感じがした。フリーはもっと思い切ってできるよう、頑張りたい」と振り返った。
本郷は冒頭の3回転フリップ―3回転トーループの2連続ジャンプを決め、波に乗った。「すごく緊張したけど、最初のジャンプも練習してきたことを出せ、最後まで思い切って滑ることができた。観客の皆さんがすごい声援を送って下さって、うれしかった。このままフリーも集中して、練習したことを出し切りたい」と語った。
樋口は、冒頭のダブルアクセル(2回転半)が1回転半になったのが響いた。「力が入りすぎてしまっただけ。失敗の理由は分かっているので、調整してフリーで出し切る。大きなミスなく自信をもって滑りたい」と誓った。