東京都は22日、来年10月に開場する豊洲市場地下の床面を補強する追加の土壌汚染対策工事を大成建設に発注したと発表した。特定の1社と交渉する特命随意契約で、契約額は当初の予定価格より14%高い4億7952万円。請負業者の決定が難航していた同市場の追加工事は全9件の契約が決まった。
追加工事は工費の折り合いがつかないなどの理由で入札不成立が続いたため、都は価格を上積みするなどの措置をとり、今回の工事は競争入札から随意契約に切り替えた。全9件の契約額は、当初の予定価格を約5億5千万円上回る計約35億1845万円になった。
都は今月、大成建設が8月に作業員の死亡事故を起こしたとして入札指名停止にしたが、「市場施設の建設工事を請け負い、構造などの知見がある」などとして今回の契約を結んだ。