男子SPで演技する田中刑事=白井伸洋撮影
フィギュアスケートの平昌五輪代表最終選考会を兼ねた全日本選手権第2日は22日、東京・武蔵野の森総合スポーツプラザで三つの代表枠を争う男子ショートプログラム(SP)があり、連覇を目指す宇野昌磨(トヨタ自動車)が96・83点で首位発進した。2位は昨年2位の田中刑事(倉敷芸術科学大大学院)で91・34点、3位は85・53点の無良崇人(洋菓子のヒロタ)。
「気合」「気合」そして「気合」 宇野昌磨の一問一答
宇野、ミス引きずらず堂々 羽生不在の舞台でSP首位
田中刑事ガッツポーズ、自分を追い込み会心のSP
弱い自分脱却へ…フラメンコ無良、力強くSP3位
足のけが、肺炎から復帰 村上大介、手応えのSP4位
フィギュア特集 Kiss and Cry
宇野は冒頭の4回転フリップをきれいに決めたが、4回転―3回転の2連続ジャンプの2本目が1回転になるミス。演技を終えると苦笑いを浮かべた。それでも2位以下に5点以上の差をつけ、地力の高さを見せた。「自分の良い演技からは遠いものだった。気合を入れようとしたが、それが良い方に向いたか悪い方に向いたか分からない。フリーに向けて、気持ちを新たに、強い気持ちで臨みたい」と話した。
初の五輪出場を狙う田中は冒頭の4回転サルコーをきっちり着氷させると、続く3回転の連続ジャンプも決めた。90点超えに「想定していた以上に緊張したが、失敗してもいいと思い切っていった。点数よりも内容を大切にしてきた」と笑顔を見せた。
無良は冒頭の4回転トーループの着氷で手をつき、後半の3回転の2連続ジャンプでも減点された。「悔しい部分はあるが、総じて言えば今シーズンで一番良い滑りができた。現段階で点差はあるが、フリーでミスなく終えられるよう明日練習してつなげたい」と切り替えた。
村上大介(陽進堂)は冒頭の4回転サルコーを成功させ、80・99点で4位。演技を終えると笑顔で客席に両手を振り、「ああいう演技で滑れただけで感謝。フリーもとにかく自分のベストを尽くして滑りたい。4回転を決めて、後半を滑りきりたい」と語った。
友野一希(同大)が78・16点で5位に続き、「最初はスピードに乗れなかったが、練習通り落ち着いてできた。4回転サルコーは少しスピードが足りず、(氷に)降りるまでの準備が足りなかった。フリーは、自分の良さを出して思い切り滑りたい」。
◇
▽男子SP ①宇野昌磨(トヨタ自動車)96・83点②田中(倉敷芸術科学大大学院)91・34③無良(洋菓子のヒロタ)85・53④村上(陽進堂)80・99⑤友野(同大)78・16⑥佐藤(岩手大)77・98