田原総一朗さん=早坂元興撮影
安倍政権は26日、2012年12月の第2次内閣発足から5年を迎える。第1次内閣を除いても戦後4位の長さとなっている安倍晋三首相の政権運営について、ジャーナリストの田原総一朗氏と元大手証券エコノミストで法政大教授(経済学)の水野和夫氏に評価を聞いた。(聞き手・藤原慎一、木村和規)
田原総一朗氏「長期政権の罪の部分が出ている」
――安倍晋三首相の再登板から丸5年になります。
安倍さんの一番の自慢は完全失業率が3%を切り、有効求人倍率は全国で1倍を超え、株価も2倍以上になったということ。見た目は悪くないが、経済は大きく成長せず、企業は設備投資をしていない。経済界はすでに2020年の東京五輪後を心配している。
――それでも経済界はおおむね政権を支持しています。これほど長く維持できている理由は何ですか。
米国に嫌われないようにしているというところもある。2013年末に靖国神社を参拝した直後、電話で「とんでもないことをやったな。二度と行くな。また行ったら米国は歴史修正主義者と決めて反安倍になるぞ」と忠告した。それ以後、参拝しなくなった。
――第1次以来の地金の政策は進め、次は憲法改正をめざしています。
思い出すのは宮沢喜一元首相が…