クリスマスに流す映像を収録後、バッキンガム宮殿で撮影に応じたエリザベス女王=AFP時事
英国のエリザベス女王(91)は25日、英東部ノーフォーク・サンドリンガムの教会でクリスマス礼拝に出席した。孫のハリー王子(33)と婚約者の米国人俳優メーガン・マークルさん(36)も参加。英メディアによると、王族のパートナーが結婚前に招かれるのは初めてという。
教会の近くには未明から、王族をひと目見ようと多くの人たちが集まった。マークルさんはハリー王子と腕を組み、笑顔を見せた。女王は昨年重い風邪を理由に礼拝を欠席したが、今年は元気な姿を現した。
この日は、クリスマス恒例の女王のテレビ演説も公開された。女王はロンドンとマンチェスターで起きたテロ事件や、ロンドンの高層マンション火災での犠牲者を悼み、自らの危険を顧みず救援にあたった人々を称賛。マンチェスターのテロ直後に負傷した人たちを病院に見舞ったことにも触れ、負傷者らを「並外れた勇気と回復力を示し私たちの模範だ」とたたえた。
演説した部屋には来年5月に挙式するハリー王子とマークルさんの写真が他の家族の写真とともに飾られていた。女王は2人の結婚や4月に生まれる予定のウィリアム王子(35)とキャサリン妃(35)の第3子を念頭に、「来年は新たなメンバーを迎えることを楽しみにしている」と語った。
今年結婚70周年を迎え、今夏までで単独での公務を引退した夫のフィリップ殿下(96)について、「彼の力添えや独特のユーモアは今後も変わらないだろう」と話した。(ロンドン=下司佳代子)