貴乃花親方の処分について話し合われた日本相撲協会の理事会を受け、記者会見する八角理事長(左)と危機管理委の高野利雄委員長=28日午後1時56分、東京・両国の国技館、仙波理撮影
日本相撲協会は28日、東京・国技館で臨時理事会後に会見を開き、貴乃花親方(元横綱)を理事から解任すべきだとの意見をまとめ、来年1月4日に臨時評議員会を招集して提案することが決まったと発表した。採決に加わっていない貴乃花親方を除き、全会一致だったという。
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理事の解任権限は評議員会が持っている。理事会では、元横綱日馬富士の暴行問題を巡って、「(貴乃花親方は)理事としての義務を怠った」と判断。7段階の処分のうち3番目に重い「降格」をすべきだと結論づけた。
協会の危機管理委員会(委員長=高野利雄・元名古屋高検検事長)は、巡業部長の貴乃花親方が巡業中に起きた問題を協会に報告しなかったことと、被害者で弟子の十両貴ノ岩(当時は平幕)と貴乃花親方本人への危機管理委の聴取に速やかに協力しなかったことの2点を問題視。「被害者側の立場にあることを勘案しても責任は重い」と報告した。
会見した八角理事長(元横綱北勝海)は「(貴乃花親方は)理事の忠実義務に著しく反するといわざるをえない」と話した。報道陣の問いかけに終始無言を貫いた貴乃花親方は、理事会でも異議を唱えなかったという。