後半、梶村⑫がトライを決め、喜ぶ明大の選手たち=角野貴之撮影
ラグビーの全国大学選手権は2日、第54回大会の準決勝が東京・秩父宮であり、明大(関東大学対抗戦2位)が大東大(関東大学リーグ戦1位)を43―21で破り、19季ぶりの決勝進出を決めた。9連覇を目指す帝京大(同対抗戦1位)は東海大(同リーグ戦2位)を31―12で下した。帝京大と明大の決勝対決は初めてで、7日に秩父宮で行われる。
明大が19大会ぶりに決勝へ ラグビー全国大学選手権
明大は後半19分、PGで勝ち越すと、21分には梶村が個人技でトライを挙げるなど後半だけで5トライを奪った。大東大は前半、スクラムで優位に立ったが及ばなかった。
帝京大は同点の前半37分、木村のトライで勝ち越すと、後半に2トライを加えた。東海大は帝京大の堅い防御の前に、2トライに封じられた。
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すべてを1人でやってのけた。後半20分過ぎ。明大のCTB梶村は、自陣22メートルライン付近で相手からボールを奪い取ると、すかさず前方へ蹴り込む。自ら追いかけ、ゴール手前で今度は相手のキックをチャージ、拾ってそのままトライだ。大東大の河野主将が「あれで流れを変えられた」と舌を巻くビッグプレーでリードは8点に広がった。
今年の明大の強みはバックス陣の個人技だ。後半12分の同点につながるトライも、WTB山村が左サイドから軽快なステップで2人をかわして奪ったもの。「これが僕の持ち味。狙い通りにできました」
後半だけで5トライを奪い、逆転勝ちで19季ぶりの決勝に進んだ。伝統のFW陣の突進ばかりには頼らない。「新しい明治を作ろうと1年間やってきた」と丹羽監督。古豪復活へ、チームの合言葉「ニュー明治」で21季ぶりの頂点を狙う。(山口裕起)
■帝京、V9…