往路では東洋大が優勝した。復路の展開はどうなるか=2日、代表撮影
第94回東京箱根間往復大学駅伝競走大会は3日午前、神奈川・芦ノ湖から東京・大手町までの復路(5区間109・6キロ)がスタートした。総合優勝争いは往路を制した東洋大と、36秒差の2位につける青学大のせめぎ合いになりそうだ。復路の布陣を見れば、主力級の選手を復路に多く残す青学大が有利か。
青学大、大会新で箱根駅伝4連覇 東洋大を6区で逆転
特集:箱根駅伝2018
青学大の6区(20・8キロ)は、3年連続で小野田(3年)が挑む。原監督も「逆転可能なタイム。6区で後続に30秒勝ちたい。特殊区間で勢いをつけたい」と信頼を寄せる下りのスペシャリストだ。
さらに、8区には2年連続で区間賞を獲得している下田(4年)を起用する。6区で東洋大を逆転、8区で決定的なリードを広げると、青学大史上6校目の4連覇が見えてくる。
一方、東洋大6区の今西(2年)は箱根初出場。酒井監督は「6区はスペシャリストがいるチームが断然有利」と警戒する。この区間は、スタートして約4キロ上ったあと、箱根湯本駅まで下っていくコースで、駆け下りる難しさがある。ただし、往路で1区から5区まで先頭を譲らなかった往路のように、東洋大は単独走に強い。後続に惑わされず、一定ペースで押していく走りでつなげば、接戦に持ち込めるだろう。
2011年の第87回大会以来優勝が遠ざかる早大は、総合力で総合優勝を狙いに行く。7区のエース永山は故障から回復途上だが、往路を走った5人は全員設定タイムをクリア。走りに自信を深めており、相楽監督は、「先頭や後ろの秒差とかは全て私の中におさめる。選手にはやるべき仕事をこなすことに集中してもらいたい」。
シード権争いは激戦。往路4位の拓大から13位の駒大まで2分56秒の間に、10チームがひしめいている。
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レース前に、神奈川・芦ノ湖から東京・大手町までの復路のメンバー変更が発表された。
往路優勝した東洋大は10区を駅伝主将の小笹椋(3年)に変更し、4年ぶりの総合優勝を目指す。
東洋大と36秒差で往路2位の青学大は7、8、10区を変更。7区に林奎介(3年)、エース下田裕太(4年)を8区に起用した。10区は駅伝主将の吉永竜聖(4年)に代えて橋間貴弥(3年)を投入し、逆転での総合4連覇を目指す。
往路3位の早大は後半3区間を変更。8区は大木皓太(2年)、9区は清水歓太(3年)、10区は谷口耕一郎(4年)に変更した。
11年世界選手権男子5千メートルの日本代表で、実業団を経て昨春に東京国際大に入学した30歳の渡辺和也(1年)が7区で箱根デビューする。