トロッコを修理する枝下町自治区の住民。「砂利が当たって走りにくい所もありますが、500メートルは行き来できます」=愛知県豊田市枝下町
愛知県豊田市枝下(しだれ)町の名鉄三河線・旧枝下駅に、線路上を自由に行き来できるトロッコが置かれたままになっている。地元住民が作り、駅一帯とともに手入れを続けてきた。廃線から間もなく14年。週末には親子らがトロッコ遊びに訪れ、人気を集めつつある。
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市中心部から北へ約10キロ。矢作川沿いにある旧枝下駅は、2004年3月に廃止された名鉄三河線・西中金駅―猿投駅間(8・6キロ)にある。
廃線後は荒れ放題になっていたが、10年ほど前、地元の枝下町自治区の住民が「かつてにぎやかだった地区の中心があまりにも寂しい」と立ち上がった。市や名鉄の許可を得た上で、定期的に草木を刈り、しだれ桜を植え、広場に庭園、散策路も設けた。
トロッコは7年前、周囲で生い茂っていた竹林を伐採し、運搬するために元区長(故人)が作った。
長さ1・5メートル、幅1・3メートル、高さ1・1メートルの木製で、台車用のキャスター(車輪)が付いている。駅から線路上を南へ約200メートル、北へ約300メートル行き来できるという。
伐採作業で使う以外、置いたま…