「電影少女」に主演する西野七瀬さん=倉田貴志撮影
こめかみで髪をくるりと巻いた特徴的な髪形に「アイちゃんそのままで、ヘアメイクさんはすごいな」とほほえむ。乃木坂46の人気メンバーで、最新シングル「いつかできるから今日できる」でもWセンターの一翼を担う23歳だ。その周囲には、終始ほんわかとした空気が漂う。
13日深夜(14日未明)放送開始のドラマ「電影少女 VIDEO GIRL AI 2018」(テレビ東京系)で野村周平とW主演を務める。1989年から週刊少年ジャンプに連載されたヒット作の25年後を描いた。演じる「天野アイ」は、傷心の少年の力になろうと、ビデオの映像から現実の世界に出てくる「ビデオガール」だ。
モデルや役者としても活躍の幅を広げているが、「お芝居の経験は少ない」といい、監督の助言はメモし、寝る前に小さな声で読み返す。かねて演技の仕事では、終わったセリフも練習するほどだが、そこには、乃木坂46を名乗る「責任」がある。「アイドルの、世間での見られ方は理解しておかないと」と、自身を客観的に見る。
一方、アイドル活動には、「私の姿を見て『頑張ろう』と思ってもらえたら」との願いを込める。その姿勢は、天野アイに通じるように思うが……。「性格は全然違う。アイちゃんほど明るくない」
自身を「華やかで元気なアイドル像」に合わせようと苦労した時期もあった。だが、乃木坂46という場所は「このままの自分を、個性として認めてくれた。センターは重圧だったんですけど、開放的になれた。ちょっと強くなったのかな」。今は、何かにとらわれない、心が自由な自分を感じている。(湊彬子)