トランプ米大統領は17日、ロイター通信とのインタビューで、北朝鮮が開発を進める米本土まで届く大陸間弾道ミサイル(ICBM)について「まだ完成していないが、日々近づいている」と危機感を示した。対北朝鮮制裁に関しては「ロシアが台無しにしている」と名指しで批判した。
トランプ氏は、制裁の履行で「中国は助けてくれているが、ロシアが台無しにしている」と語った。ロシアのプーチン大統領については「彼はもっと出来る」とした上で「不運にも、我々はロシアと十分な関係を築けていない。(経済制裁で)全体としては、あるべき良い結果を得られていない」と述べた。
北朝鮮との直接対話については「交渉の席に着くことはあるが、着けば問題が解決するとは思わない」と慎重な姿勢をみせた。限定的な先制攻撃の可能性に関しては否定も肯定もせず「とてもとても難しいポーカーゲームをやっている。手の内を見せたくはない」と述べるにとどめた。
一方、中国が米国企業の知的財産を侵害している疑いについて、トランプ氏は「米国は大きな『罰金』を検討中」と発言。米通商法301条に基づいて制裁措置に踏み切る可能性を示唆した。(ワシントン=土佐茂生)