待機児童の解消を求める国会内での会合に集まった保護者ら=昨年10月
4月に保育園に入るための競争が過熱している。各地で認可保育施設の選考結果が出始め、横浜市では4417人が1次選考に落ちた。今後、2次選考も行われるが、4人に1人が落ちた計算になり、保護者からは落胆の声があがる。
横浜市の区役所の窓口には30日、落選通知を受け取った母親らが次々と訪れた。港北区役所に1歳1カ月の息子と相談に訪れた母親(34)は「育児休業は息子が2歳になる12月までなのに、年度途中での入園は絶望的。先が真っ暗になった」と話す。認可外の保育園も探しているが、受け付けが抽選だったり先着順だったりして、入園の確約は一つも取れていないという。
1歳半の娘と訪れた30代の母親は、保育の質や通える距離について妥協し、積極的に希望しない園まで申し込んだが、すべて落選した。「厳しいエリアと聞いていたが、もう自力でどうしようもない。何年、保活を続ければよいのか」
横浜市によると、認可保育園やこども園、小規模保育園、保育ママなどの認可保育施設の1次募集に申し込んだのは1万8133人。このうち内定者は1万3716人で、4417人に落選を示す「保留通知」を26日に発送した。
来春に向けて約3千人分の受け入れ枠を増やし、全体としては前年同期より160人減った。落選者の9割近くは0~2歳児が占めた。横浜市の担当者は「0、1歳児の申し込みが増えている。中でも北部が厳しい状況」と分析。「これから2次募集を行い、定員外の受け入れもなるべく増やし、(認可外ながら市の独自基準をクリアした)横浜保育室なども紹介して、一人でも多く入園できるよう努めたい」と話している。
横浜市は昨年4月時点の待機児…