稲嶺進氏の出発式に登場したパンダの着ぐるみ=28日午前8時30分、沖縄県名護市、小山謙太郎撮影
米軍基地問題で注目を集める沖縄県名護市の市長選(2月4日投開票)では、観光振興をめぐっても論戦が繰り広げられている。現職の稲嶺進氏(72)はパンダ誘致を訴え、新顔の渡具知(とぐち)武豊氏(56)は海岸を開発する「ロングビーチリゾート構想」を掲げる。背景には名護特有の事情がある。
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「パンダを呼ぼう。招致によって観光経済はさらなる大きな発展を遂げる」。稲嶺氏は告示日の28日、街頭でそう訴えた。パンダの着ぐるみも登場した。
稲嶺氏は8日の政策発表会見で「パンダ誘致」に初めて言及。市が経営改善に関わる市内の動植物園「ネオパークオキナワ」を再整備し、県と連携しながら中国からパンダを借り受けると説明した。
稲嶺氏を支援する翁長雄志(おながたけし)知事は19日の定例会見で「半年前くらいから『パンダを沖縄で』という話があり、可能性の熟度が高いと思っていた。実現性が出てきたら県も一緒にやりたい」と前向きな姿勢を示した。民間の招致委員会立ち上げの方針も発表された。
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