ツイッター社は2月、偽ニュース拡散を防ぐ対策として、「ボット」と呼ばれる自動投稿プログラムなどを使い、同じ内容で大量に投稿する行為を禁止すると発表した
偽ニュース(フェイクニュース)はネット上で正しい情報よりも早く、多くの人に伝わってしまうという調査結果を、米マサチューセッツ工科大学(MIT)のチームが9日付の米科学誌サイエンスに発表した。ツイッター上で450万回以上投稿されたもとの情報を分析した結果、偽ニュースがリツイート(再投稿)される可能性は正しいニュースに比べて70%高いという。
ツイッター社の協力を得て、2006~17年に約300万人が計450万回以上を投稿した、もとの12万本余りの情報の広がり方を、人工知能(AI)などで調べた。報道や政治家の発言を事実かどうか評価する「ファクトチェック」をする6団体の情報に基づき、「真実であるかのように偽られたニュース」「事実であるかのように述べられた個人の意見」を偽ニュースとした。調べた投稿は、東京電力福島第一原発事故のうわさなど例外もあるが、ほぼ英語という。
その結果、偽ニュースは正しいニュースに比べ、拡散数や速度が大きく、例えば、正しいニュースが1500人に届くには、偽ニュースの約6倍の時間がかかっていた。最も広がりやすいのは政治に関する偽ニュースだった。広がり方は、ツイッター利用者のフォロワー(読者)数などで説明がつかず、人が目新しく、驚くような情報に引き付けられることが原因と考えられるという。
トランプ氏が当選した16年の…