(24日オープン戦、日本ハム6―4中日)
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4番の中田に代わって、「バッター清宮」。九回1死。名前がコールされただけで、スタンドが沸いた。拍手に包まれながら、日本ハムのドラフト1位ルーキーが、小走りで実戦初打席へ向かった。
中日とのオープン戦初戦。2年目右腕、丸山の139キロを初球から振った。追い込まれてもフルスイングを貫く。清宮は「当てにいった安打よりは、自分のスイングがしたかったんで」。6球目のフォークに空振りして三振したが、その表情は晴れやかだ。「やっとここまで来たなあと。思い切りできました」
重圧を感じていた。歴代最多の高校通算111本塁打の看板を引っさげて入団した18歳。キャンプ前に右手をけがし、治った直後の22日には急性胃腸炎に。別メニューの練習が続いた。それでも大勢の報道陣に囲まれる生活は変わらない。「僕って、周りの先輩たちからどんなふうに思われているんだろう……」と漏らしたこともあった。
3月30日の開幕戦に向け、実力を証明するしかない。「もう体は大丈夫。これからはだんだん結果も大事になってくる」。空振り三振から始まった初実戦。その豪快なスイングでプロの道を切り開く。(山口裕起)