国学院大との2回戦で同点適時打を放ち、塁上で笑顔の東洋大・中川圭太(左)=4月26日、神宮球場
東都大学野球の春季リーグ戦で3季連続優勝がかかる東洋大。プロ注目の4番、中川圭太(4年、PL学園)が打席に立つとスタンドの声援はひときわ大きくなる。中には「PLがんばれ」の声も。春夏合わせて37回の甲子園出場、7度の優勝を誇る大阪・PL学園高出の最後のドラフト候補と言われる主将。「結果を残すことで、これまで応援して下さった方々に恩返しをしたい」と話す。
学生最後の年「重圧ない」
自ら選手宣誓をして迎えた4月9日からの開幕週は調子がいま一つだった中川が、「ここからはいけそうな気がします」と手ごたえを口にしたのは第3週、同24日の国学院大との1回戦だった。犠飛で今季初打点。「ボールを迎えにいきすぎている」という学生コーチからの指摘を受け、体の開きを抑えるようフォームを修正したことで、いい時の感覚が戻った。
完全復活をアピールしたのは第4週、5月1日からの駒大戦だった。1回戦で0―2から反撃の口火を切る今季初アーチ。打球が左翼席につき刺さると、それまで暗かったベンチの雰囲気が一変した。九回に決勝打を放った岡崎心(1年、帝京)も「中川さんがムードを変えてくれて、これでいけるかなと思えた」と振り返る。翌日の2回戦では一回に2試合連続となる2点本塁打、三回に適時三塁打を打ち、計3打点。3回戦でも五回にリードを3点へと広げる適時打。
駒大との3戦はすべて終盤までもつれ、決勝打とはならなかったが、主将の活躍がなければ勝ち点を落としていたかもしれない展開だった。
学生最後の年。2季連続リーグ…