三回表オリックス2死三塁、西村は左越えに先制の2点本塁打を放つ=時事
(8日、プロ野球交流戦 オリックス3―0ヤクルト)
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気持ちの良いフルスイングだった。オリックスの西村凌が三回2死三塁からヤクルト・ハフの2球目をとらえると、左翼へ先制2ランが伸びた。「チャンスだったので絶対打ってやろうと。何とか入ってくれた」。しとめたのは、初球に空振りしたのと同じチェンジアップ。続けて崩されない非凡さがあった。
思い切りの良い打撃を買われ、5月29日に1軍初昇格。その日にプロ初安打を放つと、捕手登録ながら外野で起用され、17打席目で節目の一発を放った。
滋賀県出身の22歳。俊足強肩で主将を務めた青森山田高では甲子園に届かず、社会人のスバルへ。昨秋のドラフト5位で念願のプロに入り、「出られるんならどこでもという気持ち。与えられたところでやるだけ」と、当面は捕手へのこだわりを封印する。
初めてのヒーローインタビューでも物おじしていなかった。「本塁打の感触は覚えていないので、もっと打って感触を覚えられるようにしたい」。試合中に届けられた記念のボールは「母親にプレゼントしたい」とはにかんだ。(笠井正基)
●小川監督(ヤ) 8連勝ならず。「西に完璧に抑えられた。また、明日頑張るだけ。それしかない」