名古屋城天守を支える天守台の石垣=2017年6月2日名古屋市中区、諸星晃一撮影
名古屋城天守木造化計画を巡り、名古屋市の河村たかし市長は18日の会見で、石垣保全に関する市の有識者会議・石垣部会に直接説明する考えを示した。2022年末の木造新天守完成を目指し、専門家の同意を得る考えだ。
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木造化の許認可権を持つ文化庁は、市に条件として石垣の調査結果の報告を求めている。調査結果は石垣部会に諮る必要があるが、部会は石垣保全を最優先する立場から、市の工程案に賛同していない。河村市長は会見で「予定通り進めるにはどうしたらいいか聞く」と述べ、自ら面会することで局面の打開を目指す考えを示した。コンクリート製の現天守の耐震性の低さなど、木造化を急ぐ理由も説明するという。
文化庁は13日、面会に訪れた河村市長に対し、石垣調査結果について、石垣部会と十分に相談した上で結論を出すよう求めたという。