イチゴのショートケーキ
料理が好きで、よくキッチンに立ちます。ただ、レシピを忠実に守っているつもりでも、なかなか上手に作れないものがあります。そのひとつがケーキ。おいしく作るコツを、パティシエの醍醐憲人さん(30)に教えてもらいました。動画とともにご覧ください。
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①卵は温めながら混ぜる
卵が冷たいと空気をうまく取り込むことができません。体温(35~36度)と同じくらい、指を入れて温かいと思うくらいのお湯でボールを温めながら砂糖と混ぜると、空気を含み、ふわっとしたスポンジになります。
②バターは40~45度くらいに温めて混ぜる
①の卵と小麦粉を混ぜたあと、溶かしたバターも牛乳などと一緒に混ぜます。このとき、バターが熱すぎると生地の気泡を潰してしまったり、卵に火が入ったりしてしまいます。また、冷たいと生地と混ざりません。触ると熱いと感じるくらい、40~45度が適温です。
混ぜすぎても気泡が潰れてしまいます。手早く混ぜることも重要。溶かしたバターなどを入れた容器に少量の生地を入れて混ぜ合わせ、それを生地全体に戻すと混ざりやすいそうです。
③生地をたたく
オーブンで焼き上がったら、5センチくらいの高さから下に落とすようにして、生地をたたきます。余分な蒸気が抜けて冷めた際にしぼみづらくなります。
生クリーム
④ミキサーは中速で
生クリームは、きめ細かい均質な泡が求められます。高速だと泡の大きさが安定しません。中速で、一定の速度で泡立てます。また温度管理も大切です。細かい泡を作りキープするため、氷水で生クリームの入ったボールを冷やしながら混ぜるとうまくいきます。
⑤徐々に泡立てる
ケーキ作りで使う生クリームは大きく3種類に分けられます。スポンジの間に挟む用、生地にナッペする(塗る)用、デコレーションに使う用です。
デコレーションに使う生クリームは「角が立つ」と表現される8分立てほどが良いとされますが、挟む用はそれより少し固く、ナッペ用は少し柔らかいものを使うことが多いそうです。
また、生クリームはへらで触ったり、デコレーションのために絞ったりしても固くなっていきます。
そこで、生クリームは8分立てまで一気にホイップせず、その前の緩い状態にしておきます。そこからは、必要な分だけそのつど泡立てて使うと便利です。もしも硬くなり過ぎたら、緩いものと混ぜてあげるとよいとのこと。
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どのようなレシピでも使えるコツを中心に聞きました。お好みのレシピで実践してみてください。
朝日新聞デジタル編集部では、「生クリームは8分立てってどれくらい?」「ケーキのスポンジがうまく膨らまない」など、料理に関する疑問を(
ryoridoga@asahi.com
)で受け付けています。(神沢和敬)