後半、ピッチを見つめる西野監督(左)と長谷部(右から2人目)=28日、ロシア・ボルゴグラード、長島一浩撮影
岡田武史の目(元日本代表監督)
(28日、日本0―1ポーランド サッカー・ワールドカップ)
試合を見ていて、こんなに疲れたのは初めてのことだ。最後の5分間は、コロンビア―セネガルの試合がどうなるかを見ていた。
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西野監督の采配は、まさにギャンブルといっていいだろう。セネガルが1点を取って追いついていれば、日本は敗退するわけで、びっくりした。
第2戦から先発を6人入れ替えたことにも驚いた。私が監督なら、できなかっただろう。いい試合をしたあとだったので、代えるとしても1、2人かと考えていた。
監督でなければ、持てない情報がある。ポーランドを研究し、引き分けでも1次リーグを突破できることや、イエローカードの枚数など、いろいろなことを総合的に考えての采配だったはずだ。
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実際に、2トップにして相手DFを追いかけることで、ポーランドは攻撃の組み立てができなくなっていた。相手の左サイドからの攻撃を抑えるために酒井高をMFに起用したこともはまっていた。思い切った采配だったが、狙い通りだった。
0―1のままでいいという最後の試合運びは、今までの日本人の感覚ではありえないものだった。
結果が出なければ、たたかれるのが監督。監督、スタッフ、チーム全体で考え抜いた末のことだったのだろう。試合の流れや疲労などから、攻めても点が取れない、攻めれば逆襲で失点を増やすという判断をした。結果を出すために、あの戦い方に賭けた。
もちろん、セネガルに得点が生…