日大アメリカンフットボール部の悪質タックル問題で、記者会見した関東学生連盟と報道陣の主なやり取りは次の通り。
日大アメフト部、出場停止継続 関東学生連盟
――所感は。
森本啓司・関東学連専務理事(以下、森本) 学生時代から憧れ、憎らしいほど強い、伝説的なチームがリーグ戦を戦えないのは本当に残念。4年生がかわいそうだという思いはあったが、対戦相手も大切な学生。安全を保証できないから仕方ない。
柿沢優二・関東学連理事長(以下、柿沢) 日大は関東の宝。リーグに出られない事態は非常に重い。再建策を実行し、手本になるチームになってほしい。部だけに(再建の)任務を押しつける形になった日大のガバナンスには、少なからぬ憤りを感じる。
――理事から復帰させたいとの声は。
森本 学生たちを大きな度量で迎え入れるべきじゃないかという声もあった。部の責任と学校全体の責任の整理がつかず、賛成(処分継続)に挙手しなかった理事もいた。
――救済案は話したか。
森本 今日は話し合っていない。過去の処分では救済していない。ないと思うのが普通だと思う。
――検証委の答申に日大の理事長への言及がある。
川原貴・検証委員会委員長(以下、川原) ヒアリングで、選手は一生懸命だが、大学側から復帰させようという熱気が伝わってこなかった。理事長の去就は関係なく、そういうこと(改革のメッセージを発するなど)があれば考慮の余地もあった。
――処分は今季限り。
森本 何も変わらなくても来季戻ってこられるが、これだけの人が見ている。改善策をしっかりやるよう、私たちも見ていく。
――検証委の答申には学生の主体性や学校の熱意の話がある。比重が重いのはどちらか。
川原 大学がしっかり改革、改善策を担保することがなかったのが大きい。ただ、関東学連は指導者に従い、(反則を)止められない体質があったからチームを処罰した。改善報告書でそこの部分をしっかり説明してほしかった。(構成・菅沼遼)