日大アメリカンフットボール部の悪質タックル問題で、関東学生アメフト連盟が処分を下した指導者、選手らの異議申し立てが30日で締め切られた。異議を申し立てたのは資格剝奪(はくだつ)処分を受けた森琢前コーチだけで、関東学連によると、除名処分を受けた内田正人前監督と井上奨前コーチからは提出されなかった。
内田前監督は5月の記者会見などで反則行為の指示を否定していた。だが、関東学連の規律委員会は指示があったと認定。日大が設置した第三者委員会も中間報告で指示を認めていた。内田前監督は異議申し立ての意向を示していたが、7月17日には部から「チーム改善報告書」が関東学連に提出されており、関係者によると、異議を申し立てると報告書の経緯の概要に疑義が生じ、秋のリーグ戦復帰の可否を決める検証委員会の審査に影響を及ぼすことなどから配慮したとみられる。
内田前監督と井上前コーチは6月の社員総会で除名処分が正式決定。書面を受け取ってから1カ月間は異議申し立てが認められていた。