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日大アメフト部、リーグ戦復帰認められず 関東学連

日大アメリカンフットボール部の悪質タックル問題で、関東学生アメフト連盟は31日、東京都内で理事会を開き、日大に科した2018年度の公式試合の出場資格停止処分を継続する決定を下し、発表した。日大は8月末開幕の関東大学リーグに参加できなくなった。


日大アメフト部「処分継続、真摯に受け止める」


【特集】日大アメフト部違反行為


関東学連は抜本的なチーム改革や再発防止策の実施などを条件に、理事会が承認すれば処分を解く方針を示していた。日大アメフト部は17日に再発防止案などをまとめた報告書を関東学連に提出。関東学連は筑波大学長や弁護士ら5人で構成する検証委員会で内容を精査したが、処分解除を見送った。



【関東学連の検証委員会による日大のチーム改善報告書の検証結果】(骨子)


①チームとしての原因究明/学生にも問題がなかったわけではなく、スポーツ選手としての社会的成熟、倫理観、常識の欠如があったことについての認識・反省・改善の記載が見当たらない


②①を踏まえた実効性ある再発防止策の策定・実施/日大における保健体育審議会(保体審)が相談体制やモニタリングの実施を牽引(けんいん)できるように機能しているか疑問である▽運動部の監督と保体審の兼職禁止について記載がなく、実効性ある策定という段階に至っていない▽新監督・コーチの選定については基準も手続きもおおむね問題ない▽口封じを図ろうとした元理事らは辞任・辞職したのであり、大学から懲戒処分を受けたわけではない。影響力が排除されたといえるか判断に迷う▽保体審や大学本部を巻き込んでの再発防止策でなく、第三者委員会との連携や協議もなかった


③抜本的なチーム改革・組織改革の断行/指導者を変えるだけでなく、選手も主体的に考えて行動できるよう自己変革することが重要▽アメフト部、保体審、大学本部、それぞれのレベルでどう改善していくか十分に示されていない



悪質タックル問題の経緯


5月6日 日大の守備選手の悪質なタックルで関学大選手が負傷退場


10日 関東学生連盟がタックルした日大の守備選手と内田正人監督の処分を発表


12日 関学大が抗議文を送付したことを発表


14日 法大、東大、立大が日大戦を中止に


17日 関学大が日大からの回答文書を公表し、「誠意ある回答とは判断しかねる」との見解


18日 この日までに他大学も日大戦をとりやめ、日大の春の試合がすべて中止に。日大の守備選手が両親とともに被害選手に謝罪


19日 日大の内田監督が関学大の選手らに直接謝罪し、辞意を表明


22日 日大の守備選手が謝罪会見。内田前監督らから相手選手にけがをさせる指示があったと証言


23日 日大が緊急記者会見。内田前監督、井上奨コーチが出席し「指示」を否定


24日 日大が関学大に2度目の回答書を提出。前監督とコーチの「指示」は否定


25日 日大の大塚吉兵衛学長が記者会見。大学として初の謝罪


26日 関学大が日大の再回答書を公表。「誠意ある回答とは思えない」とし、定期戦は「十分な信頼関係を取り戻すまで中止」


29日 関東学連が理事会で処分を決定。内田前監督、井上前コーチは除名、チームは今季公式戦の出場資格停止に


6月1日 日大が理事会で前監督の内田常務理事の辞任を承認。辞任は5月30日付


11日 日大が内田前監督の保健体育事務局長と人事部長の職を解任


19日 日大が監督、コーチを公募すると発表


26日 関東学連が社員総会で、内田前監督と井上前コーチの除名処分を正式決定


29日 日大が設置した第三者委が中間報告。内田前監督らの「指示」を認定。日大職員らが事実をもみ消すために部員に圧力をかけたことも明らかに


7月17日 日大がチーム改善報告書を関東学連に提出。新監督に元立命大コーチの橋詰功氏が内定したことも報告


27日 日大がチーム改善報告書を公表。問題の原因は内田前監督の圧迫的な指導体制と認定


30日 日大が設置した第三者委が最終報告。大学のガバナンス(組織統治)の機能不全が内田前監督の独裁体制を招いたと結論づけた


31日 関東学連が理事会で日大のリーグ戦復帰を認めず


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