(7日、広島6―2中日)
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やられっぱなしでは終わらない。その反発心が広島の選手にはあった。
中日の先発は、今季3戦3敗で、7月18日の前回の対戦では1安打に抑えられた左腕・ガルシア。試合前、迎打撃コーチは「積極的に打ちにいく姿勢は変えず、低めを見極め、四球絡みで糸口をみつけていきたい」と口にしていた。
首位を走るチームにその考えは浸透していた。一回、先頭の田中が1球目を遊撃への内野安打。菊池がきっちり四球を選んで一、二塁にしたところで、「当然攻略したかった」という丸が中前適時打。看板「タナキクマル」のわずか9球での先制劇だ。
さらに4番鈴木が続く。3ボールからの4球目。1球様子を見るという選択肢も頭をよぎったというが、「投手もボールが続いていた状態。ストライクを入れてくる」。真ん中の直球を振り抜き、三塁を強襲する適時打に。5番バティスタも初球を左前に運んだ。四回までに計5点を奪って難敵をマウンドからひきずり降ろした。
この日は、被爆地・広島で核兵器の廃絶と平和を祈る「ピースナイター」。三回にソロ本塁打を放つなど3安打の固め打ちで3割3分1厘とし打率1位に躍り出た鈴木は、「こういう試合であんまり勝っているイメージはないので勝ててよかった」。
大事な一戦を制し、さらに勢いに乗る広島。最短で9日にも3連覇に向けたマジックが点灯する。(藤田絢子)
広島ひとこと
○緒方監督(広) 「一回に先制点をとれて主導権を握れた。ピースナイターの日にナイスゲームだった」
○丸(広) ピースナイターの日に勝利し、「こうしてみなさんの前で野球ができることがいかに幸せかを感じることができる試合だったし、感じてもらえる試合だったと思う」。