タイ政府は8日、同国北部チェンライ郊外の洞窟で閉じ込められ、全員救出された少年ら13人のうち、タイ国籍を持っていなかった少年3人と男性サッカーコーチ(25)に国籍を付与したと発表した。13人は国際サッカー連盟(FIFA)からタイ国外で行われる試合やイベントに招待されており、注目されていた。
コーチに「責めないで」洞窟救出、親たちは手紙を託した
地元行政当局によると、4人は8日、タイ国籍を示すIDカードを受け取ったという。近くパスポートも交付される見通しだ。
タイ内務省によると、タイでは同国で生まれたり、両親がタイ国籍だったりすれば、国籍を得る。しかし、国境地帯や山岳部の少数民族を中心に国籍の無い住民が約48万人おり、社会問題になっている。
地元行政当局は朝日新聞の取材に対し、「他の人より優先して国籍を与えたわけではない」と語った。(ダッカ=染田屋竜太)