神奈川県茅ケ崎市で2016年に開かれたマリンスポーツの大会で、配られたTシャツを着た選手ら107人が化学熱傷などを負った事件で、横浜地検は、Tシャツの印刷に使われた薬剤が原因だったとして業務上過失傷害の疑いで書類送検された男性2人を不起訴処分にし、21日発表した。処分は20日付。地検は理由を明らかにしていない。
配布Tシャツでやけど、薬剤販売会社の社員ら書類送検
不起訴処分になったのは、当時、松井色素化学工業所(京都市)で薬剤の使用を承認した男性(68)と開発担当の男性(36)。
2人は成分の調査など安全性を十分確認せず、成分を明らかにしないまま薬剤を販売し、販売先が製作したTシャツが2016年9月10日の大会で配られ、着用した選手やスタッフ計107人に化学熱傷などを負わせたとして、昨年10月に書類送検されていた。