豊橋市や岡崎市など愛知県内12市の職員らで構成する「愛知県都市職員共済組合」の保養所「シーサイド伊良湖」(同県田原市)が宿泊者数約2600人を架空に計上し、関係自治体からの負担金など1100万円を不正に受け取っていたことが共済組合への取材で分かった。
組合によると、不正は保養所の男性支配人(61)が指示。2014年12月から今年5月にかけて、保養所の職員8人やその家族が繰り返し宿泊したように装い、本来は宿泊者に支出される12市からの負担金や組合員の掛け金を不正に得て施設運営費に充てていたという。
1977年に開業した同保養所は老朽化するなどして利用者が減少。20年度末での閉館が決まっている。支配人は組合の調査に対して、「不正受給が目的ではなく、多くの人が利用していると見せかけることで、存続させたかった」と話しているという。
今年6月の内部調査で不正が発覚。組合は支配人を近く処分する方針だ。組合は12市の職員約2万7千人で構成。組合員の年金や福利厚生事業を担っている。