フランス訪問中の皇太子さまは13日午後8時半(日本時間14日午前3時半)、パリ中心部で、エッフェル塔の「特別ライトアップ」点灯式に出席した。点灯ボタンを押すと、パリのシンボルが史上初めて「ジャパンカラー」に輝いた。
点灯式はエッフェル塔前の国立シャイヨー劇場で実施。皇太子さまがボタンを押すと、光で白く照らされたエッフェル塔に、日の丸のような赤い太陽が厳かに昇った。続いて、フランス国旗の赤、白、青が照射され、その後、浮世絵や国宝「燕子花(かきつばた)図屛風(びょうぶ)」など日本を代表する芸術作品がプロジェクションマッピングで鮮やかに映し出された。
パリを中心に開催中の日本文化紹介イベント「ジャポニスム2018」の一環として、照明デザイナーの石井幹子(もとこ)さん、石井リーサ明理(あかり)さん親子がプロデュース。約10分間のライトアップを眺めた皇太子さまは「大変素晴らしかったです」と話した。
皇太子さまは、全ての公式な日程を終え、14日午後、政府専用機でオルリ空港から帰国の途に就く。13日にパリ市内で記者団の取材に応じ、滞在中に視察した各現場で、「フランスのみなさんの日本に対する関心の深まりというものを強く感じました」と語り、「良い関係を次の若い世代の人たちにもぜひ引き継いでいってもらいたいと思います」と期待を寄せた。(パリ=中田絢子)