宮内庁は10日、上皇后美智子さまの心臓を検査した結果、中等度の三尖(さんせん)弁逆流症や不整脈などの所見が認められたと発表した。心臓への負荷の増大が疑われるといい、定期検査を続けて経過観察していくという。
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11~13日に予定されていた上皇さまとの京都訪問は変更せず、孝明天皇陵や明治天皇陵に退位の報告をする予定。
宮内庁によると、三尖弁逆流症は、血液の流れを制御する心臓の弁が完全に閉じないため、血液の一部が逆流する。美智子さまは今年に入り、朝の散策後に息が切れる症状が目立つようになった。先週初めに受けた血液検査で、心不全の診断指標となるホルモン「BNP」値が正常値を上回っていた。
また、同庁は、美智子さまが今月16日と23日、都内の病院で白内障の手術を受ける、と発表した。美智子さまは数年前から物が見えにくくなる症状が出ていて、医師から白内障と診断されていた。ここ1、2年で症状が進んだが、公務の合間を縫っての手術は難しく、退位後になったという。