スーパーに行けば、あたり前のように並んでいる牛乳。特売もよく見かける。その牛乳が今秋、全国的に品薄になった。猛暑や「酪農王国」北海道を襲った地震が響いた。ただ実は、牛乳の供給はこのところ、毎秋のように綱渡りなのだという。わけを探るため、家庭から牧場まで、現場を歩いてみた。 負けたくない商品 東京都練馬区の明石陽菜ちゃん(2)は、牛乳が大好き。近くのスーパー「アキダイ」へ、父直哉さん(27)と一緒に買いに行く。 手に取ったのは、消費税込み1リットル170円の「酪農のあじわい3・6牛乳」。成分無調整で、乳脂肪分は3・6%以上だ。「子どもが飲むので、安過ぎず高くないものを選んでいる」と直哉さんは話す。 スーパー、アキダイの社長、秋葉弘道さん(50)は「牛乳のような消費の早い商品をうちで買うと決めてもらえると、来店の回数が増える」と話す。卵などと並び、品質でも安さでも他の店に負けたくない商品の一つだそうだ。ただ、特売は以前ほどはしていない。仕入れ値が、じわりと上がっているからだ。 「おいしくて安全な商品がないと、お客さんに来てもらえない。安く売るために味を落とすよりは、売値を10円上げた方がいい」と秋葉さんは話す。 ■売れ行き伸び… |
北海道地震後に牛乳不足 実は「毎秋ピンチ」のわけ
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