NHKの元解説委員で、今年3月まで朝の情報番組「あさイチ」に出演していた柳澤秀夫さん(65)が、9月30日付で退局した。NHKが3日、明らかにした。
柳澤さんは同日午前、テレビ朝日系の情報番組「ワイド!スクランブル」にコメンテーターとして民放に初出演した。「民放のスタジオに入ったのは、生まれて初めてなんですよ。ものすごく今、蚊取り線香の状態です。キンチョーです」と発言。蚊取り線香のブランド名として知られる「金鳥」と、「緊張」をかける得意のジョークを披露した。テレ朝によると、レギュラーコメンテーターとして毎週水曜と金曜に出演するという。
柳澤さんは同日、所属事務所を通じてコメントを発表した。「60歳で定年を迎え、65歳まで勤めました。65歳で、ここで初心に帰りもう一度記者人生でやり残したこと、夢に思うことにチャレンジしたい」と退局理由を説明。今後は「取材現場にも行きたい。私の五感、六感を使い世の中に伝え、ジャーナリズムという原点にも返りたい」とした。
柳澤さんは1977年に入局。外信部の記者として、カンボジア内戦や湾岸戦争を取材。2006年からは「ニュースウオッチ9」の初代キャスターも務めた。「あさイチ」では、だじゃれを織り交ぜたコメントで親しまれた。