12日のニューヨーク株式市場は、大企業でつくるダウ工業株平均が4日ぶりに反発し、前日比287・16ドル(1・15%)高い2万5339・99ドルで取引を終えた。ダウ平均は前日までの2日間で計1377ドルの急落を演じ、世界の市場に株安が連鎖していた。日本などアジア市場が回復に転じたことを受け、米市場でも買い戻しの動きが出た。
前日まで大きく売られていたアマゾンなどのハイテク株が買われた。ダウ平均の構成銘柄ではアップルやマイクロソフトがともに3%超値を上げ、相場を引っ張った。朝方発表の米金融大手3社の7~9月期決算もそろって増益で、ダウ平均の上げ幅は一時、410ドルを超えた。
ただ、午後に入るとダウ平均は前日比でマイナスに沈む場面もあった。取引終了にかけて回復に向かい、株安の連鎖にいったんは歯止めがかかったが、投資家心理は不安定なままで荒い値動きが続いた。
ハイテク株が多いナスダック市場の総合指数は大幅に反発。前日比167・83ポイント(2・29%)高い7496・89で引けた。(ニューヨーク=江渕崇)